鍼灸師の将来性について書きます。
筆者は平成24年に鍼灸師免許を取得して
就職活動を真剣に実施した経験からこれから鍼灸師を目指す方の
ご参考になれば幸いです。
将来性についての私の個人的な見解ですが
はっきりいってほとんどないでしょう。
残念ですが・・・。
理由を書いていきます。
私の就職活動は失敗に終わり鍼灸師免許はあまり仕事としては役に立っておりません。
そのため将来性はないと結論していますが、それはあなただけでしょう?というご意見もあるかと思いますので、周囲の同級生の実状も解説いたします。
当時同級生は私を含めて10人程だったかと思います。
はっきりいって誰でも入れる状況です。
入学して直ぐに2人が辞めました。
はっきりいってモチベーションが低い方が多いのです。
残り8人そのうち1人はアスペルガー症候群かな?と思われる方でした。
2人は最終の国家試験を失敗しています。
私は研修生的な立場で病院に勤務できることがとりあえず決まりました。
給与はあってないようなレベルです。
その他の方は,まったく決まっていませんでした。
1人は開業しましたが1年も持たず閉店です。
そもそも就職活動する気もないような感じです。
また学校から就職援助などありません。
それから病院で勤務です。お金はなかったですが病院勤務は楽しかったです。
これが唯一鍼灸師になって良かったと思えた時期です。
といってもいつまでもいるわけにはいかないのです。
ちゃんとお金を稼がないといけません。
病院には同じような研修生がいます。
私の先輩は3名です。その3名は研修を終えた後
1人→看護学校 1人→海外放浪 1人→接骨院でマッサージ
の状況です。接骨院勤務はよくあるパターンですが
接骨院勤務なら柔道整復師でいいのです。
そもそも接骨院は柔道整復師が開業できるのです。
る私の同級生は4人。
1人→研修途中で挫折 1人→進学? 1人→不明
鍼灸師として活躍できる職場についた方は1人も知りません。
私→IT会社勤務
そもそも鍼灸師に対する募集がないのです。
この結果は当然です。
それでは私の考える鍼灸師を活かす道です。
下記3つです。順に解説します。
鍼灸師養成学校は多々あります。
その教員になるというのは鍼灸師を活かせますので、免許を取った甲斐があるというものです。学校には治療所も併設されていることが多いですから臨床にも関われます。
但しです。学生の就職先がない以上、どの学校も学生集めに躍起になっています。ほとんどの学校はフリーで入学できる状態なのです。
その教員が将来大丈夫かどうかは怪しいです。
さらに私の学んだ学校では新規に鍼灸科を作ったのですが
1か月程で主任教員が辞め、1年ちょっとでもう3人がいなくなり、
学校は教員集めに躍起だったように思います。
それだけの人が辞める理由があったのだと思います。
特に専門学校の教員は注意が必要です。
現在スポーツジムが数多く併設され、トレーナーの需要も増えています。
人がジムに通う理由は多々ありますが、1番の理由は健康維持でしょう。
健康法というのは多種多様な方法があり、一概にこれだとは言い切れません。
鍼灸というのは現代科学的な思想に基づいておりません。
現代の西洋医学的考え方とは異なる思想があります。
ここが非常に面白いです。
鍼灸という東洋医学的考え方も取り入れることで魅力的なトレーナーとなれる可能性は大きいです。また微妙な体調管理するには鍼灸はかなり効果を発揮できるので治療もできるトレーナーを目指されるといいかと思います。
鍼灸の考え方はこちらで解説しています。
トレーナーとも似てはいますが、開業するのもそれなりに収入を得るための1つの選択肢ではあります。
但しテナント代はかなり大きくそう簡単ではありません。
外出自粛などになれば大変なことになるのです。
私からのアドバイスとして、鍼灸師にこだわりがないのであれば
看護師を取得することを強くおすすめします。
こちらの方が需要がおおくあります。
特に男性看護師はかなり需要があるみたいですよ。
また開業ということであれば柔道整復師は疾患に限定されますが保険適用されますので若干有利です。
それでも東洋思想を学びたい、鍼灸の効果を身をもって感じていて学びたいのであれば是非とも頑張って下さい。
その時はあんまマッサージ指圧師も一緒に取得できる学校を選んだ方がいいと思います。
その理由は下記です。
一般的に言われているマッサージ行為というのは
法的にはあん摩マッサージ指圧師しかできません。
ですので街中にあるリラクゼーション施設は厳密にいうと
違法です。
彼らの主張は我々がしているのはあん摩、マッサージ、指圧という行為ではない。あくまでリラクゼーション、癒しの行為であるとの見解です。
事実上黙認なのです。
そのため堂々とマッサージという言葉は掲げていない店が多いです。
一度よく観察するとわかります。
※厳密にいうとあん摩、マッサージ、指圧というのは手技の違いです。
このようなリラクゼーション施設が乱立しているのは社会の需要として鍼灸よりも圧倒的に、あん摩、マッサージ、指圧にあるわけなのです。
ですので鍼灸をとるなら一緒にあん摩マッサージ指圧師も取得することをお勧め
しています。
堂々とマッサージって言えるからです。
また、こちらの方が重要ですが、医療行為としてのあんま、マッサージ、指圧もあるわけです。一部の病院等で実施されております。このような医療施設であん摩、マッサージ、指圧行為を行うには必ずあん摩マッサージ指圧師が必要です。
就職の幅も広がりますし、開業するにしても看板にマッサージって堂々と広告できるのです。
また医療施設での経験は一般的なリラクゼーション施設よりもよりスキルアップが望めると思います。
教職員としての就職するにしてもあん摩マッサージ指圧師があると幅が広がります。視力障碍者等を受け入れている学校では特にあん摩マッサージ指圧師の資格は必須です。
ではここからは具体的に学校名を上げていきたいと思います。
鍼灸学校はあまりいい噂聞かないのですがここはいい評判を聞いたことがあります。また私の尊敬する先生も本校出身ということもあってお勧めできますね。
鍼灸をよく分かっている学校なのではないでしょうか。
あん摩マッサージ指圧師も取得できます。
大学だけあって優秀な先生が多いように思います。
鍼灸関連の書籍や論文を多く出版しています。
科学的に鍼灸をするならこちらで学ぶのがいいかもしれないです。
しかしあん摩マッサージ指圧師の取得はできません。
論文や書籍も多くでています。
研究熱心です。
あん摩マッサージ指圧師も取得できる国立大学ですので
非常にお勧めですが、視覚障害がないと入学できません。
とりあえず免許さえ取れれば良いのであれば自宅から通える等、の立地条件で選べば良いかと思います。
ただし閉校したり、教員が突然退職したり鍼灸学校を取り巻く状況はよくありません。
ですので慎重に選択することが大切です。
何度もいうようにあん摩マッサージ指圧師の取得は大切です。
科学的に鍼灸をするなら大学がお勧めです。
しかしながら論文、学会発表ができることと臨床力はちょっと別かなと思います。
論理的な思考から治療法を考えると鍼灸本来の良さを消してしまう可能性があると私は考えます。
ですので従来の東洋的思考、感性に基づいて治療を組み立てた方が
臨床力は上がると思います。
鍼灸の臨床は理屈でなく感性による部分が大きいのです。
そのため臨床力のある先生と直に触れ合わないとわかりません。
書籍等だけでは絶対にわからない領域なのです。
そう考えると東洋鍼灸専門学校のような臨床力のある学校で学ぶのが良いと思うのです。
私が言いたいのは下記の3点です。